激痛

2020年4月13日

意識を取り戻して10日目。
やっと明日から外の状況を確認出来るようになる、と期待しながら起きた月曜日の朝。

今日か新しい先生が処置に加わる事になり、他のお医者さんの接し方から、世間でいうところの彼らの上司的な立場の方だな、というのは推測出来た。

「今日から少しづつ“バッコウ”を行いますね。」と処置前に言われ、包帯、ガーゼと取っていき、看護師さんに医療器具と思われるものを言ってそれを手渡されると、徐ろに処置に取りかかった。

最初チクッと針で刺されたような痛みが走ったかと思えば、その後ズーンとした鈍痛が来て思わず呻き声が出てしまった。「あ、ごめんなさいね。」と言われたものの、その手は止まることはなく、チクッ、ズーンが10数回訪れて、必死に痛みを堪えていた。次は壊死してしまった組織を切除しますと言われ、鋏のようなものでパチン、パチンと駄目になった部分を切られた。その時も針で突かれるような痛みがあったものの、“バッコウ”に比べると大分楽だった。切除もある程度で終わった後は、水で綺麗に洗浄された後に軟膏をタップリと塗られガーゼ、包帯とで処置が終わった。

今まで感じた事のなかった痛みの“バッコウ”。漢字で書くと「抜鈎」と書くらしい。切った部分を糸で縫合した場合、癒着後その糸を抜く事を「抜糸」と言いますが、「抜鈎」とは切った部分を医療用ホッチキス(正確にいうと医療用ステープラー)で止めた場合に、それを抜く事をそう呼ぶらしい。今回の手術で左足には95個のホッチキスが使われていると、夕方の回診で別の先生から聞いた。暫くこの激痛が、全部抜き終わるまで続くのであった。

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