新しい患者さん
2020年4月11日
新しい場所に移って一夜が経ったけれども、見える景色は未だカーテンと天井だけなので、ICUと何一つ変わるところはなかった。寧ろICUよりもカーテンで仕切られてる幅は狭いので、ここの方がかなりの閉塞感を感じた。まぁこの環境にも次第に慣れていくのでしょうが。
ここの朝食は大体8時頃。これはICUが1階で、ここは9階だから配膳の移動にそれだけの時間がかかるのだろう。ここでは看護師さんが1日分の薬を各食毎の箱に入れて、ちょうど食事が終わる頃に持ってくる。薬がある程度自己管理に任されたのは、それ位は回復したと判断されての事だと思った。
ICUと同様、ここでも傷口の処置が午前中に行われた。ただICUで行われていた処置よりも、ここは少し雑のような気がした。これも傷口が回復しているからだろうと思ったが、ICUでは傷口に痛みが伴いそうな時、処置前にひと声かけてから対応してくれたのだけれど、ここではそれが無かったので思わず声が出てしまった。処置後に先生と少し世間話をしたのだが、ワイドショーやバラエティ番組で、ゲストがモニター越しに遠隔出演していると聞いてこの10日あまりでの世間の変わりようにびっくりした。
そうこうしてるとお昼過ぎから、新しい患者さんがお隣に入院してきた。カーテンで仕切られてるからどんな人かは分からないが、声の感じだと7、80代の男性という感じがした。ここは病室で携帯電話の使用は認められており、他の患者さんも家族他の電話を病室からかけている。新しい患者さんも同様に電話をかけているのだが、何を喋っているのかが半分位解らなかった、看護師さんとの話し声で、同じ都道府県に住んでるのは間違いないようなのだが。
財布もスマホもなく、一般病棟に移っても何もする事が出来ないこの状況。
妹にも事情があり、基本的に火曜日にしかこちらに来る事が出来ないので、只々ジッと耐えるしかなかった。
